神崎屋はおかげさまで150周年

木のお風呂の形状と製作について

旧規格取り替え用とは?

現在の浴槽では、そのサイズは、メートル法に基づき製造されています。浴槽で一辺の長さが1000mmだったり、1350mmだとかで、おおむね50mmか100mmごとのキリのよい数字になります。

一方、昔の浴槽は尺貫法に基づき製造されていました。尺貫法とメートル法を換算すると次の通りです。

1尺 = 303mm
1寸 = 30.3mm

(注:明治24年の度量衡法による)

この尺貫法に基づいて作られた浴槽は、一辺の長さが、3尺=910mm(≠ (1尺=303mm×3))だったり、2尺5寸=760mm(≠ (2尺=303mm×2+5寸=30.3mm×5))という、ちょっと半端な数字になります。

尺貫法にもとづき製造する浴槽は、やがてメートル法に基づき製造する浴槽に代わられました。ここ大阪では1970年代半ばには、量産品の浴槽はメートル法に基づいて製造された浴槽に代わったと言えます。

木風呂でもメートル法に基づいて製造するのが普通になり現在に至ります。

しかし、尺貫法に基づいた古い木風呂を大事に現在でもお使いのお方がいらっしゃいます。そういった尺貫法に基づいた浴槽を現在のメートル法に基づいた浴槽に交換するには、浴室の土間や壁をも変える工事を伴います。そして古い浴室は、現在の基準ではおおむね狭いので、メートル法の浴槽を設置するのが何かと難しい場合があるのです。そこで当店では古い木風呂から、浴槽のみの交換をご希望のお客様用として、「旧規格取り替え用浴槽」をご用意いたしております。

なお、古い木風呂は「五三の風呂」(ごさんのふろ)とか、「五六の風呂」(ごろくのふろ)などと呼びました。この名前の由来を説明すると、「五三の風呂」は、長さ2尺5寸の木板と長さ2尺3寸の木板を使って作るので、5寸と3寸を組み合わせて「五三の風呂」と呼ばれるようになりました。「五六の風呂」とは、長さ2尺5寸の木板と2尺6寸の木板を使って作ることが由来です。

丸埋め木仕様とは?

木風呂は板と板を組み合わせてつくるときに釘を用います。よって外側からみれば板に釘頭が見えます。
その釘頭の部分から腐蝕がすすみますので、古くは銅板を貼るのが通常でした。

銅板は赤く見えたので、銅板を貼ることを「赤板貼り」(あかいたばり)と呼ばれたものです。

しかし浴槽を設置後、数年もすると銅板は木板から浮きあがり隙間ができるなどします。
場合によっては入浴中に皮膚を切ったりすることさえあります。

一方、銅板を貼らずに、釘頭の上から丸い木を使って埋める加工があり、これは時間がたっても銅板のように浮き上がって人を傷つけることもないのです。

浴槽の耐久性でいえば、銅板貼り仕様の浴槽のほうが一日の長があります。

製作にはどのくらい時間がかかりますか?

通常は14営業日程度ですが、仕様によっては数カ月かかる木風呂もございます。

特別製作を承ります。

神崎屋では、世界にひとつしかないあなただけの檜風呂・高野槙風呂を製作。
横幅、奥行き、高さもご希望のサイズにオーダーメイドができます。

枕をつけたり、踏み段をつけたり、浴槽の縁である框(かまち)を丸くしたりも可能です。
ご家庭の浴槽でも、介護施設の浴槽でもお客様のご要望に沿った檜風呂・高野槙風呂を製作・販売いたします。 お気軽にご相談ください。

安心の一年保証付き・お見積り無料

木製浴槽の寸法や形状は特注仕様を承ります。
大阪府・京都府・兵庫県・奈良県・和歌山県・滋賀県の現場は、当社で設置工事もいたします。